
パーキンソン病の「すくみ足」
パーキンソン病をお持ちの方やご家族から、
「歩こうとすると足が床に張り付いたようになる」
「方向転換や狭い場所で急に動けなくなる」
といったご相談を受けることがあります。

これらはすくみ足と呼ばれる代表的な歩行障害の一つです。
すくみ足は転倒リスクを高めるだけでなく、外出への不安や生活の制限につながりやすい症状です。
今回は、訪問看護の現場でよくみられるすくみ足について、
その特徴と、在宅生活に活かせる運動療法の考え方をご紹介します。
すくみ足とはどのような症状か
すくみ足とは、歩行中や歩き始めに足が一時的に前へ出なくなる現象を指します。
「足が床に貼り付いた感じがする」「その場で足踏みしてしまう」と表現されることも多く、数秒から数十秒続くことがあります。
日常生活で起こりやすい場面
訪問看護の現場では、次のような場面で出現しやすい傾向があります。
- 歩き始めの最初の一歩
- 方向転換や旋回動作
- ドアや廊下、トイレなどの狭い場所
- 人混みや急がなければならない状況
- 会話をしながら歩くなどの二重課題場面

すくみ足が繰り返されることで、
転倒への不安が強まり、活動量や外出機会が減ってしまうケースも少なくありません。
すくみ足が起こる背景
パーキンソン病では、歩行のような自動化された動作の制御がうまく働きにくくなります。
本来、歩行は無意識に行える動作ですが、
すくみ足がある方では「どう歩くか」を強く意識しないと動けなくなりやすくなります。
その結果、
- 考えすぎて動きが止まる
- 注意が分散すると急に足が出なくなる
といった状態が起こりやすくなります。
特に方向転換や環境の変化が加わると、注意機能の負担が増え、すくみ足が出現しやすくなります。
薬物療法と運動療法を併用することの大切さ

抗パーキンソン病薬は、すくみ足を含む
運動症状の改善に重要な役割を果たします。
一方で、薬だけでは日常生活の動作すべてをカバーしきれない場面もあります。
運動療法を組み合わせることで、
- 歩行開始や方向転換の工夫
- 動作の大きさやリズムの調整
- 生活環境に合わせた動作の練習
といった実践的な対応が可能になります。
訪問看護では、実際の生活環境でこれらを一緒に確認し、「できる動き」を積み重ねていくことが大きな強みです。
クリーンケア訪問看護ステーションでの運動療法の考え方
クリーンケア訪問看護ステーションでは、すくみ足に対して次の視点を重視しています。
外的な合図を活用した歩行サポート
すくみ足がある方は、視覚や聴覚などの外からの刺激を使うことで動きやすくなることがあります。
床の目印、視線の誘導、声かけやリズムなどを活用し、歩行開始や継続をサポートします。
歩行と方向転換動作の再確認
歩幅が小さくなり、すり足歩行が続くと、すくみ足は起こりやすくなります。
「大きく・はっきり動く」ことを意識しながら、歩行や方向転換の動作を一緒に練習します。
生活場面を想定した動作練習
直線歩行だけでなく、
立ち上がり → 歩行 → 方向転換 → 着座
といった一連の動作を、実際のご自宅環境で確認しながら練習します。
在宅だからこそ、実際に困っている場面に直接アプローチできることが訪問看護の強みです。
まとめ|すくみ足は在宅でもアプローチできます
すくみ足は、パーキンソン病において転倒や生活の制限につながりやすい重要な症状です。
一方で、適切な評価と運動療法を行うことで、
歩行の安定性や「動ける感覚」を取り戻せる可能性があります。
- 歩くことに不安を感じている
- すくみ足が増えてきた気がする
- 自宅でできるリハビリを知りたい

そのような場合は、ぜひ一度ご相談ください。
クリーンケア訪問看護ステーションでは、症状や生活環境に合わせた訪問リハビリ・看護を提供しています。





